WBO世界フェザー級タイトルマッチ。王者ラファエル・エスピノサ(メキシコ)=25戦全勝(10KO)=vs前王者・同級1位ロベイシ・ラミレス(キューバ)=14勝(9KO)2敗=。12月7日(日本時間8日)、米・アリゾナ州グレンデール、デザート・ダイアモンド・アリーナ。トップランク興行。

昨年12月9日(日本時間10日)にダウン応酬の大激戦の末にラミレスを破り王座を獲得したエスピノサは2度目の防衛戦。WBO立会人はフランシスコ・パコ・バルカッセル前会長が務めた。

ラミレスのチーフトレーナーは、イスマエル・サラス。

188㎝の長身エスピノサはジャブからスタート。

低く構えるラミレスは、いきなり左強打を叩きつけた。

エスピノサとは家族ぐるみの親交があるという、帝拳ジムの田中繊大トレーナーが今度もセコンドに付いた。

強烈なラミレスの左ストレートが、際どいタイミングでエスピノサを捕らえる。

エスピノサは左アッパーを突き上げる。

4回、ロングレンジからのエスピノサのパンチが、ラミレスを捕らえて行くようになった。

第6ラウンド開始早々、エスピノサの右ストレートが決まると、ラミレスは左グローブを上げ棄権の意思表示。

試合はあっけない幕切れとなった。TKOタイム6回12秒。試合後、バナー大学医療センターで検査を受けたラミレスは、右眼窩骨底の両側骨折が判明。

5回までのスコアカード。ジャッジ2者がラミレスのリードとしていた。

謙虚で家族思いのエスピノサは試合後の控室で家族と喜びを分かち合い、感謝の祈りを捧げた。今後については、「歴史を作りたい。準備は出来ている。 井上尚弥なら待っている。でも、仕事はチームに全て任せている」とエスピノサ。

プロモート契約を結ぶトップランクは、次戦の理想的な対戦相手として3人の名前を挙げている。IBF王者アンジェロ・レオ(米)=25勝(12KO)1敗=は、来年2月に日本で1位亀田和毅(TMK)=42勝(23KO)4敗=選手の挑戦を受ける話がある。同じトップランク・ファイターのWBA、WBC、WBO2位、IBF5位ブルース・キャリントン(米)=14戦全勝(8KO)=は、来年、世界王座に挑戦する機会を待ち望んでいる。

そして、最も面白いと期待されているのが、WBA王者ニック・ボール(英)=21勝(12KO)無敗1分=との王座統一戦。歴史を作る為には王座統一に乗り出す事になるが、身長157センチの短躰のノンストップファイター、ボールと188センチの長身エスピノサとの試合を待ち望む声は多い。