3月1日(日本時間2日)に米・ニューヨーク、ブルックリンのバークレイズ・センターで開催される、プレミア・ボクシング・チャンピオンズ興行で、WBC世界スーパーライト級王者アルベルト・プエジョ(ドミニカ)=23戦全勝(10KO)=に、同級1位の指名挑戦者サンドル・マーティン(イタリア)=42勝(15KO)3敗=が挑むタイトル戦が行われる事が正式発表。

プエジョは昨年6月15日(日本時間16日)に米・ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで行われた、同級暫定王座決定戦で、ゲイリー・アントゥアン・ラッセル(米)=17勝(17KO)1敗=との激しい打撃戦を制し、115‐112、114‐113プエジョと、118‐108ラッセルのスプリット判定(9回、プエジェはホールディングで減点1)で勝利。その後、デビン・ヘイニー(米)=31勝(15KO)無敗1NC=の休養王者認定を受け、正規王者に昇格した。

トップランクが代理人を務めるマーティンは、2021年10月16日(日本時間17日)に米・カリフォルニア州 フレズノのチャックチャンシー・パークで、元4階級制覇王者マイキー・ガルシア(米)=40勝(30KO)2敗=を10回判定で破り急上昇。

2022年10月10日(日本時間11日)には米・ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデン・フルシアターで、現WBO世界スーパーライト級王者テオフィモ・ロペス(米)=21勝(13KO)1敗=と対戦。2回に右フックでダウンを奪ったマーティンは、97-92、96-93ロペスと、95-94マルティンのスプリット判定で敗れたが、マーティンの勝利を推す声も多く、この試合で株をあげた。

その後、WBC1位に躍進したマーティンは、王者だったデビン・ヘイニー(米)=31勝(15KO)無敗1NC=との指名戦を指令され、昨年6月18日(日本時間19日)に行われた入札では、マーティンと共同プロモート契約を結ぶトップランクが、242万ドル(約3億8千200万円)で落札に成功。ヘイニーと共同プロモート契約するマッチルーム・ボクシングのエディ・ハーンは、この入札に参加しなかった。

しかし、ヘイニ―が休養王者となった事で、マーティンのターゲットは正規王者に昇格したプエジェに変更されていた。プエジョvsマーティンの勝者は、同級5位ゲイリー・アントゥアン・ラッセル(米)=17勝(17KO)1敗=との対戦が義務付けられていたが、ラッセルは同じリングでWBA世界同級王者ホセ・バレンズエラ(米)=14勝(9KO)2敗=への挑戦が決まり、これはなくなった。

ジャーモール・チャーロは不出場 PBC興行

また同日リング復帰を予定していた、元WBC世界ミドル級王者ジャーモール・チャーロ(米)=33戦全勝(22KO)=は、準備が整わず、決まっていたトーマス・ラマンナ(米)=38勝(17KO)5敗1分=との対戦をキャンセル。

34歳のチャーロは2021年以降、2試合しか行っておらず、2023年11月25日(日本時間26日)に米・ラスベガスのミケロブ・ウルトラ・アリーナで行われたノンタイトル戦で、元WBA世界スーパーライト級暫定王者ホセ・べナビデスJr(米・73.1キロ)=28勝(19KO)3敗1分=を10回判定で破った試合が最後となっている。

べナビデスJr戦では、最初の計量で契約ウェイトの163ポンドを3.4ポンドオーバーする166.4ポンドを計測。2度目の計量では下げるどころか逆に増やし166.6ポンドを記録。それでも全く悪びれる様子が見られず、ファンからのブーイングを浴びながらの試合だった。

そしてWBCは昨年5月、2021年6月以来、防衛戦を行っていないチャーロの世界ミドル級王座を剥奪。それでもリング復帰を目指すチャーロは、トレーニングに戻っている事が伝えられ、今度こそは大丈夫と思われていた。自らライジング・スターズ・プロモーションを主宰するラマンナは、チャーロの精神状態に理解を示し、「近い将来戦える事を願っている」とのコメントを発している。