2月24日、東京・有明アリーナ。『PRIME BOXING 11』。WBA世界バンタム級タイトルマッチ。王者 堤 聖也(角海老宝石)=12勝(8KO)無敗2分=vs元WBC世界フライ級王者・同級4位比嘉大吾(志成)=21勝(19KO)3敗1分=。両選手は2020年10月26日に東京・後楽園ホールで対戦し、96-94比嘉、95-95、95-95のスコアで引き分けて以来の再戦となる。

試合はジャブの差し合いからスタート。

比嘉選手の右クロスが堤選手を襲う。左フックはタイミングが良かった。

堤選手はワン・ツーから右アッパー、左フックと連打で比嘉選手に迫った。

4回、偶然のバッティングで堤選手が右瞼をカット。以後、出血に悩まされながらの戦いとなった。

6回、堤選手が手数を増やし前進。ワン・ツーからボディを叩き、右フックをヒット。

比嘉選手はジャブを当て、左フックをヒット。

比嘉選手の右クロスと左フックは、度々、堤選手を脅かした。

9回、打って出た堤選手に比嘉選手の左フックが決ると、堤選手がダウン。

立った堤選手に比嘉選手は猛攻。一気に迫ったが、堤選手の右ストレートがカウンターで決まると、今度は比嘉選手が前のめりにダウン。

比嘉選手のダメージは甚大であわやストップかとも思われたが、9回終了ゴング。

終盤戦。ポイント劣勢の堤選手は、驚異の追い上げを見せた。

激闘12回終了。判定は引き分け。

日本人ジャッジ3人のスコアは揃って114-114。堤選手が初防衛に成功。比嘉選手はあと一歩のところで、2階級制覇を逃したが、年間最高試合の声があがる名勝負は、どちらも勝者といえる試合だった。V1に成功した堤選手は、「強くなるために、いったん休みたい」と小休止を希望。試合でカットした右目上の傷が深く、2度目の防衛戦は、間隔を置いてとなる。