3月13日、東京・両国国技館で開催された、WBC世界フライ級王者寺地拳四朗(BMB)=24勝(15KO)1敗=選手と、WBA世界同級王者ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)=21勝(11KO)2敗1分=選手による世界王座統一戦は、寺地選手が最終12ラウンド1分31秒TKO勝ちで王座統一に成功。

試合は初回から激しいペース争いが繰り広げられたが、寺地選手は本来の持ち味である出入りのボクシンではなく、正面から阿久井選手のインファイトに対抗。我慢比べの様相を呈した試合は、共に譲らぬ意地のぶつかり合いとなり、最終ラウンドに突入。

ここまでジャッジ2者が阿久井選手のリードとしていたが、寺地選手は右強打で阿久井選手にダメージを与えると一気にラッシュ。一度は持ちこたえた阿久井選手だが、再び寺地選手がスパートをかけ連打を畳みかけると、中村勝彦主審は試合をストップ。

土壇場で勝負をひっくり返した寺地選手の連打は見事という他ないが、阿久井選手も持ち味を存分に発揮した素晴らしい戦いでした。

「どっちの心が折れるかの勝負だった。最後のギリギリで勝てた。チームのみなさんのおかげです」(寺地選手)

試合後、寺地選手はWBC世界スーパーフライ級王者ジェシー・ロドリゲス(米・帝拳)=21戦全勝(14KO)=との対戦に意欲を見せ、3階級制覇への意欲を見せている。