WBC世界フライ級王座決定戦。前WBC世界ライトフライ級&WBAスーパー(統一)王者・同級1位寺地拳四朗(BMB)=23勝(14KO)1敗=vs元WBC世界同級王者・同級2位クリストファー・ロサレス(ニカラグア)=37勝(22KO)6敗=。10月13日、東京・有明アリーナ。「PRIME VIDEO BOXING 10」。

寺地選手は石のように固いと言われるジャブを軸に、ステップワークを使った出入りのボクシングで好スタート。3回には右をカウンターで決め、ロサレスをよろめかせた。

鼻から出血。寺地選手のスピードに付いて行けず窮地に立たされたロサレスは、サウスポースタイルにスイッチし、いきなりの左ストレートで抵抗するが、試合の流れは変えられない。

寺地選手の切れ味鋭い右ストレートを被弾したロサレスは、ダメージを蓄積させていった。

一方的展開で迎えた11回、ローレンス・コール(米)主審はロサレスにドクターチェックを要請。鼻骨骨折が確認され、試合はストップ。TKOタイム11回6秒。

10回までのスコアも寺地選手が大きくリードしていた。WBC立会人はマイケル・ジョージ(米)。

体格で一回り大きいロサレスを、持ち前のスピードを活かした出入りのボクシングで粉砕。手術により右拳の不安もなくなり、減量苦からの解放も含めて、安定した戦いぶりで2階級制覇を成し遂げた寺地選手は、「良いスタートが切れた」と笑顔を見せた。今後はライトフライ級では実現しなかった、他団体王者との王座統一戦を実現させ、4団体王座統一を目標に掲げた。

WBA世界同級王者ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)=21勝(11KO)2敗1分=選手、そして今夜、初防衛戦を行うWBO世界同級王者アンソニー・オラスクアガ(米)=7勝(5KO)1敗=らとの王座統一戦開催の可能性は高く、今後が大いに楽しみです。