WBA世界フライ級タイトルマッチ。王者ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)=20勝(11KO)2敗1分=vs同級8位タナンチャイ・チャルンバック(タイ)=25勝(15KO)1敗=。10月13日、東京・有明アリーナ。「PRIME VIDEO BOXING 10」。
阿久井選手はいつものように前進。プレスを掛けタナンチャイを追い、捕まえに掛かる。


タナンチャイは足を使い回り込みジャブ。しかし、阿久井選手の攻勢の前に下らされている印象が強かった。


先手で攻める阿久井選手だが、攻撃は単調に。



9回、タナンチャイはうまいボディ打ちを見せ阿久井選手の動きを止めた。


中盤以降、タナンチャイはカウンターのない阿久井選手の攻撃にパンチを合わせた。




ラスト2回は阿久井選手が右を決めポイントを奪い12回終了。終始、攻勢だった阿久井選手の勝利は確実かと思われた。

オフィシャルのスコアはクァン・ホジャン(韓)117‐111、ロバート・ホイル(米)115‐113で阿久井選手と、ギジェルモ・ペレス(チリ)115‐113でタナンチャイと、意外にもスプリット。

薄氷の勝利でV2に成功した阿久井選手は、「やり切れない。すごく強い相手で、若くて勢いがあった。判定は相手についても、おかしくなかった」と正直に戦いを振り返り、「最後いけたのは娘のおかげ」と、リングサイドで声援を送った愛娘に感謝した。
今後に付いては「はっきり言えない」としたが、この夜、WBC世界同級王座を獲得した寺地拳四朗(BMB)=24勝(15KO)1敗=選手との日本人同士による王座統一戦の実現が期待される。