1月11日(日本時間12日)、米・ニュージャージー州スプリングフィールドのIBF本部で行われた、IBF世界スーパーウェルター級ウェルター級王座決定戦。同級1位バカラン・ムルタザリエフ(ロシア/米・カリフォルニア州在住)=21戦全勝(15KO)=と、元WBA王者で同級2位のジャック・クルカイ(ドイツ)=33勝(14KO)4敗=戦の入札は、クルカイ陣営のエーゴン・スポーツが66万6300ドル(約9670万円)で落札に成功。プレミア・ボクシング・チャンピオンズを代表した、TGBプロモーションは50万ドル(約7260万円)だった。

ジャーメル・チャーロ(米)=35勝(19KO)2敗1分=の王座返上により空位となった王座の決定戦は、4月6日(日本時間7日)にドイツ・ベルリンで開催される可能性が高いと見られている。しかし、敬虔なイスラム教徒であるムルタザリエフは、3月10日から4月8日まで行なわれるラマダン(断食月)前の3月9日までに、王座決定戦が開催される事を熱望していた。果たしてコンディションを整えることは出来るのか。

ワシル・ロマチェンコ、オレクサンドル・ウシクらと同じく、エギス・クリマス(リトアニア出身、米在住)によってマネージメントされるムルタザリエフは、2019年11月2日(日本時間3日)に、米・ラスベガスで行われたIBF指名挑戦者決定戦で、ホルヘ・フォルテア(スペイン)=24勝(9KO)3敗1分=に12回判定勝ちして王座への挑戦権を獲得。

以後、チャーロとの対戦を指令された事もあったが、チャーロ側の都合が優先され、指名挑戦は実現しないまま約4年が経過した。一方、38歳の元WBA世界同級レギュラー王者クルカイは、2017年3月にデメトリアス・アンドラーデ(米)に敗れ王座を失った後、ミドル級に転向したがセルゲイ・デレイビャンチェンコ(ウクライナ)に敗れ、スーパーウェルター級に復帰。以後、8連勝中。