元WBO世界スーパーウェルター級王者で、WBC世界同級2位、WBO8位、IBF10位にランクされるハイメ・ムンギア(メキシコ)=44勝(35KO)2敗=は、新トレーナーにサウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)=62勝(39KO)2敗2分=を、デビュー時から指導するエディ・レイノソを迎え入れ再スタート。既にレイノソの監視下でトレーニングを開始している。
ムンギアは昨年12月14日(日本時間15日)にメキシコ・ティファナで、EBUシルバー・スーパーミドル級王者ブルーノ・スラース(フランス)=26勝(5KO)無敗2分=とグローブを交えたが、まさかの6回逆転KO負けでキャリア初のKO負けを味わった。
ムンギアを指導する事になったレイノソは、スラースとの再戦実現を要求。ムンギアと契約するサンフェル・プロモーションのフェルナンド・ベルトランは、再戦条項を行使し、4月12日(日本時間13日)に両者のダイレクトリマッチを実現させる事を公約。実現へ向かっている。
ムンギアは昨年5月4日(日本時間5日)に、米・ラスベガスのT-モバイル・アリーナで、4団体統一世界スーパーミドル級王者として君臨していカネロの持つ王座に挑戦。12回判定で敗れ初黒星を喫したが、最後までカネロに喰い下がり、将来へのを期待を印象を付けた敗戦だった。
カネロに敗れたムンギアは、ゴールデン・ボーイ・プロモーションを離脱し、トップランクと新たに共同プロモート契約を締結。カネロ戦を含め2試合コンビを組んだフレディ・ローチとのコンビを解消し、以前指導を受けていた元4階級制覇王者エリック・モラレスを、再びトレーナーとして迎え入れていた。
9月20日(日本時間21日)に米・アリゾナ州グレンデールのデザート・ダイヤモンド・アリーナで行われた再起戦では、WBO世界同級2位、WBA4位、WBC、IBF7位にランクされていたエリック・バジニャン(カナダ)=32勝(23KO)1敗1分=を10回2分36秒KOで破ったが、僅か3ヶ月弱という強気のスケジュールで臨んだスラース戦でつまずいた。

また、5月にリング復帰する元WBC世界ライト級暫定王者ライアン・ガルシア(米)=24勝(20KO)1敗1NC=も、トレーナーをデリック・ジェイムズからレイノソに変え、元WBA世界ライト級暫定、元WBA世界スーパーライト級王者ロランド・ロメロ(米)=16勝(13KO)2敗=との試合に臨む事が確認されている。
ガルシアは以前もレイノソに師事。しかし、「彼は忙しすぎる」との理由で離脱し、殿堂入りを果たしているベテランのジョー・グーセンを新トレーナーに迎えたが、ジェルボンテ・デービス(米)に敗れた後に決別している。
昨年11月にはWBO世界スーパーライト級王者テオフィモ・ロペス(米)=21勝(13KO)1敗=が、レイノソが自身のチームに加わり、トレーニング・キャンプに参加する事を発表しており、チーム・カネロの総帥レイノソは多忙を極める身となっている。