大橋ジムは5月28日に横浜BUNTAI(約5000人収容)で、ダブル世界戦興行の開催を発表。WBO世界バンタム級チャンピオン武居由樹(大橋)=10戦全勝(8KO)=選手の2度目の防衛戦は、同級8位ユッタポン・トンデイ(タイ)=15戦全勝(9KO)=を挑戦者に迎え行われる。
IBF世界スーパーフェザー級3位(2位は空位)の力石政法(大橋)=16勝(11KO)1敗=選手は、同級1位にランクされるエドゥアルド・ヌニェス(メキシコ)=27勝(27KO)1敗=と、アンソニー・カカス(英)=23勝(8KO)1敗=が返上した、空位のIBF世界同級王座決定戦で対戦する。
武居選手は昨年9月3日に東京・有明アリーナで、元WBC世界フライ級王者で同級1位にランクされていた比嘉大吾(志成)=21勝(19KO)3敗2分=選手を12回判定で破り初防衛に成功。1月24日に東京・有明アリーナで、ユッタポンとの2度目の防衛戦が予定されていたが、武居選手が右肩関節唇損傷と診断され、中止となっていた。
31歳のトンデイはアマ時代の2017年6月に、五輪2連覇を達成した後のロベイシー・ラミレス(キューバ)に勝利した実績を持つが、2020年7月のプロ転向後は国内での戦いのみで、著名選手との対戦はない。
力石選手は昨年3月22日(日本時間23日)にイタリア・コッレフェッロで行われた、WBC世界スーパーフェザー級挑戦者決定&シルバー王座戦で、シルバー王者でWBC6位にランクされていたマイケル・マグネシ(イタリア)=24勝(13KO)2敗=を、最終12回2分34秒大逆転のTKOで破り、シルバー王座と挑戦権を獲得。

マグネシ戦後の昨年7月2日付けで、LUSH緑ジムから大橋ジムに移籍した力石選手は、昨年10月17日に東京・後楽園ホールで行われた移籍第一戦で、前フィリピン同級王者アルネル・バコナヘ(フィリピン)=18勝(13KO)9敗=に、第2ラウンド、左アッパーをボディーに炸裂させKO。
試合後、大橋ジムの大橋秀行会長は、「すごい勝ち方だった」と絶賛。「来年、世界をやります。準備をしています」とゴーサインを出し、移籍2戦目にして世界タイトルマッチの舞台に登場する事が決まった。

一方、エディ・ハーンのマッチルーム・ボクシングと契約するヌニェスは、昨年は2月16日(日本時間17日)にタジキスタンのドゥシャンベで開催された挑戦者決定戦で、元IBF世界同級王者で同級3位にランクされていたシャフカッツ・ラヒモフ(タジキスタン)=17勝(14KO)3敗1分=を11回TKOで破り、世界王座への挑戦権を獲得。カカスが保持していた王座への挑戦準備を整えていた。
29戦28KO勝ちのヌニェスに対し、力石選手も現在5連続KO勝利中と勢いに乗っている。身長、リーチで9センチ上回る力石選手が、サウスポーの利点を活かして戦えば、王座獲得の可能性も十分。激しい試合になりそうです。試合の模様はNTTドコモの映像配信サービス「Leminoプレミアム」(月額税込み990円)によりライブ配信される。