6月19日、東京・大田区総合体育館で開催された、大橋プロモーション興行のメインイベント。WBO世界ウェルター級タイトルマッチ。王者ブライアン・ノーマンJr(米)=27勝(21KO)無敗2NC=に、同級2位佐々木 尽 (八王子中屋)=19勝(17KO)1敗1分=選手が挑んだ一戦は、ノーマンJrが5回46秒KO勝ち。
初回、開始1分。ノーマンJrの左フックで佐々木選手はダウン。再開後、再び左フックでダウンを喫したが、佐々木選手はここから左フックを上下に放ち反撃を見せる。2回はノーマンJrの右カウンターがヒット。そして、左アッパー。佐々木選手は、ラウンド終盤、王者に肉薄し打ち合った。
3回、ノーマンJrの右フック、左ボディで佐々木選手の動きが止まる。さらに右アッパー、ストレートと打ち分ける王者に対し、佐々木選手も懸命の応戦。4回、ノーマンJrは右フックから内外自在にストレート、アッパーを打ち分ける。佐々木選手は左フックを狙う。
5回、ダメージがあるのか佐々木選手はスリップダウン。そして、ノーマンJrの狙いすましの左フックを受けた佐々木選手は大の字にダウン。カウントが開始されたが、佐々木選手はピクリとも動かず、試合は停止された。
約35年6ヶ月ぶりに日本で開催された世界ウェルター級タイトルマッチだったが、ウェルター級の壁は高かった。
セミファイナル。OPBF東洋・太平洋ウェルター級王座決定戦。同級3位小畑武尊(ダッシュ東保)=14勝(6KO)7敗1分=選手と、同級7位田中 空 (大橋)=3戦全勝(3KO)=選手の一戦は、田中選手が4回2分1秒TKO勝ちで新王者。
初回からサウスポー同士の一戦。田中選手が前進し左強打で小畑選手に迫るが、小畑選手も右フック、左ストレートで応戦。2回、3回と田中選手が押し込んで右フック、左ストレート。右アッパーを突きあげ、ボディにも強打をめり込ませる。しかし、小畑選手は懸命に耐えながら右フック、左ストレートを返し、激しい打撃戦を展開。
第4ラウンド、田中選手に押し込まれながらも反撃の姿勢を崩さず、良く粘っていた小畑選手だが、田中選手の連打でついに岡庭主審は試合をストップ。無敗のホープを相手に好ファイトを見せた敗者には大きな拍手が送られた。
IBF世界ライトフライ級王座決定戦。同級1位クリスチャン・アラネタ(フィリピン)=25勝(20KO)2敗=と、同級2位タノンサック・シムスリ(タイ)=38勝(34KO)1敗=の一戦は、タノンサックが判定勝ちで新王者。

公式スコアは田中浩二116-111、村瀬正一115-112でタノンサックと、レシェク・ヤンコヴィアク(ポーランド)114-113アラネタのスプリット。
第3ラウンド、サウスポーアラネタの左フックがカウンターで決まりダウンを喫したタノンサックは、5回、6回もアラネタの左強打を喰ったが、終盤にかけ細かい動きと手数で追い上げ、逆転に成功した。
日本フェザー級王座決定戦。同級1位大久祐哉(金子)=8勝(5KO)無敗2分=選手と、同級2位阿部麗也(KG大和)=26勝(10KO)4敗2分=選手の一戦は、阿部選手が判定勝ちで王座返り咲き。公式スコアは97-93、96-94、96-94。