3月22日(日本時間23日)にイタリア・コッレフェッロで開催された、WBC世界スーパーフェザー級挑戦者決定&シルバー王座戦は、同級5位力石政法(緑)=15勝(10KO)1敗=選手が、王者でWBC6位にランクされるマイケル・マグネシ(イタリア)=23勝(13KO)2敗=に、最終12回2分34秒大逆転のTKO勝ち。大激戦となった試合は世界中のファン、関係者に加え、権威あるリング誌も、”ファイト・オブ・ザ・イヤー”候補に挙げている。

11回までのスコアは、スティーブ・マーツ(ドイツ)107-102、ファビアン・グッゲンハイム(スイス)106-103、ダニエル・ヴァン・デ・ヴィール(ベルギー)106-103で、いずれもマグネシがリード。最終ラウンドは、まさに倒さなければ勝てない土壇場だった。

地元メディアも、最終ラウンドに全力を出し切り勝利した力石選手の不屈の闘志を称え、敗れたマグネシに対しては、ポイントでリードしながら終盤、打ち合いに行ったことが失敗と批評。ピンチに陥った終盤戦で明確な指示を出せなかったコーナーの混乱を伝え、最終ラウンド、マグネシは危険な状態にあり、タオルを投げ入れるべきだったとした。

また、昨年7月に行われた井上尚弥vsフルトン戦でレフェリーを務めたヘクター・アフ(パナマ)主審に対しても、試合をもっと早く止めるべきだったと報じ、地元リングでショッキングな敗北を喫したマグネシは、健康診断を受け、静養を取り、復活への道を歩んでほしいと期待を込めた。