5月23日(日本時間24日)にエジプト・ギザのピラミッド・パノラマ2で開催された、WBC、IBF世界ヘビー級&WBA世界同級スーパー王者オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)=23戦全勝(14KO)=に、元キックボクシング王者のリコ・ヴァーホーベン(オランダ)=1勝(1KO)=が、約12年ぶりのプロボクシング試合で挑んだ、WBC公認世界ヘビー級タイトルマッチは、ウシクが11回2分59秒TKO勝ち。

前日計量でウシクはキャリア最重量となる105.8キロを記録。対するヴァーホーベンは117.3キロ。ウシク絶対有利と見られていた試合は、立ち上がりからヴァーホーベンが固いガードから右ストレートを伸ばし、ウシクに迫りスタート。ウシクは余裕のある素振りでヴァーホーベンの動きを見極めているように見えるが、手数は少ない。

Oleksandr Usyk vs. Rico Verhoeven

3回、ウシクは手を出し始めジャブ、左ボディをヒットするが、ヴァーホーベンも右ストレートを返し譲らない。4回、5回とウシクも連打を繰り出しヴァーホーベンの攻勢を押し返す。6回、ヴァーホーベンは圧力を強め前進し、コンビネーションを繰り出す。8回は両者激しく打ち合った。

終盤戦を迎えヴァーホーベンの攻勢の前にウシクの調子は上がらず苦戦の様相。しかし10回、ウシクは押し込んで来るヴァーホーベンに連打を浴びせ窮地に陥れる。

11回、体ごと前進して来るヴァーホーベンにウシクの右アッパーが決まるとヴァーホーベンは痛恨のダウン。立ち上がったがダメージは大きく疲労も激しい。再開後、ウシクが一気に連打で襲い掛かるとマーク・ライソン(英)主審は無防備となったヴァーホーベンを救い試合をストップ。

Oleksandr Usyk vs. Rico Verhoeven fight

10回までの公式スコアは96-94ヴァーホーベンと、95-95、95-95。何とか面目を保ったウシクだが、今後には大きな不安をのぞかせた。ウシクも39歳。本人の言う通リ、最後の時は近づいていると感じさせられた。

WBO女子世界スーパーフライ級王者晝田瑞希(三迫)=10戦全勝(2KO)=選手に、エジプト出身のマイ・ソリマン(オーストラリア)=10勝(6KO)1敗=が挑んだタイトル戦は、晝田選手が判定勝ちで7度目の防衛に成功。

Mizuki Hiruta vs. Mai Soliman

ソリマンのパンチが晝田選手に触れるたびに会場からは歓声が上がるアウェーでの試合となった晝田選手は、ソリマンの右ストレートを被弾するシーンもあったたが、持ち前の機動力を活かしたボクシングでポイントをピックアップ。99-91、98-92、98-92の判定で勝利を飾った。

WBO世界スーパーミドル級王座決定戦。同級2位ハムザ・シーラーズ(英)=22勝(18KO)無敗1分=と、同級4位アレム・ベギッチ(ドイツ)=29勝(23KO)無敗1分=の一戦は、シーラーズが2回2分33秒KO勝ちで新王者。

戦前の予想通り、26歳の新進気鋭シーラーズが、39歳のローカルファイターベギッチを圧倒。シーラーズは191センチの長身から鋭いジャブを突き、右ストレート、左フックを面白いようにヒット。時折繰り出すパンチも焼け石に水のベギッチは、第2ラウンド、左ボディを喰うと膝を落とした後、立ち上がったまま体を丸め悶絶。あっけない幕切れとなった。

Hamzah Sheeraz

WBA世界ウェルター級レギュラー王座決定戦。同1位シャハラム・ギヤソフ(ウズベキスタン)=17戦全勝(10KO)=と、同級6位ジャック・カテロール(英)=32勝(14KO)2敗=の一戦は、初回にダウンを奪ったカテロールが判定勝ちで新王者。スコアは119-108、118-109、116-111。カテロールは同級スーパー王者に認定されたロランド・ロメロ(米)=17勝(13KO)2敗=と、180日以内に対戦する事を義務付けられている。

IBF世界ヘビー級挑戦者決定12回戦。同級3位フランク・サンチェス(キューバ)=25勝(18KO)1敗=と、東京五輪スーパーヘビー級銀メダリストで同級4位のリチャード・トーレスJr(米)=14戦全勝(12KO)=の一戦は、サンチェスが2回55秒KO勝ち。

サンチェスは第2ラウンド、飛び込んで来たサウスポートーレスJrの右フックを空転させると、すかさず右ショートを打ち込みダウンを奪う。仰向けにダウンしたトーレスJrは何とか立ちあがったが、足は言う事をきかず再びキャンバスへ崩れ落ちテンカウント。33歳のサンチェスが見事なKOで挑戦権を獲得した。