WBOアジア・パシフィック・バンタム級王座決定戦。同級1位、WBA、WBC世界同級3位、WBO12位那須川天心(帝拳)=4戦全勝(2KO)=vs同級2位ジェルウィン・アシロ(フィリピン)=9戦全勝(4KO)=。10月14日、東京・有明アリーナ。「PRIME VIDEO BOXING 10」。
サウスポーの那須川選手はジャブを多用。待機戦法のアシロはノーモーションで右ストレートを返した。
那須川選手の左の打ち終わりにアシロの右が飛ぶ。
互いにカウンターを取り合う展開となったが、自分からは出て来ないアシロに対し、那須川選手はジャブ、左ストレートをヒットしポイントをピックアップ。
アマで200戦以上のキャリアがあるというアシロは、やりにくい相手だった。
リング下の帝拳ジム本田明彦会長のアドバイスに耳を傾ける那須川選手。
9回、那須川選手の左ボディが入り、バランスを崩したアシロが倒れると8カウントが入った。
最終ラウンド、偶然のバッティングで那須川選手は左瞼をカットするアクシデント。
勝者は那須川選手。
公式スコアはジャッジ3者が、98-91、98-91、97-92の大差で那須川選手を支持。
プロボクシング初の王座を獲得した那須川選手は、リングサイトで観戦していたWBO世界同級王者の武居由樹(大橋)選手に、「勝ちましたよ、武居君」とアピール。陣営の本田会長は、来年の2月と6月に計画する2試合を突破することを条件として、来年秋には世界挑戦を実現させる考えを明らかにした。