WBC世界ライト級1位、WBO2位、IBF3位にランクされるワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)=17勝(11KO)3敗=をプロモートする、トップランクのボブ・アラムは、ロマチェンコの次戦が2023年にオーストラリアで、IBF2位、WBC10位、WBA11位のジョージ・カンボソスJr(豪)=21勝(10KO)2敗=を相手に行われる可能性がある事を示唆。試合はIBF世界同級王座決定戦となる。

ロマチェンコは5月に4団体統一王者(現在、WBCは休養王者)デビン・ヘイニー(米)=30戦全勝(15KO)=に判定で敗れた後、年内の休養を選択。WBC2位シャクール・スティーブンソン(米)=20戦全勝(10KO)=との、WBC王座決定戦出場を辞退していた。

ヘイニーは階級を上げWBC世界スーパーライト級王者レジス・プログレイス(米)=29勝(24KO)1敗=の持つ王座へ挑戦する事が確実で、正式発表が間近に迫っている。プログレイスに敗れた場合でも、減量苦のヘイニーはライト級で戦う事はないと見られ、WBA、WBO、IBFのライト級王座が空席となるのは時間の問題。

カンボソスJrは7月22日(日本時間23日)に米・オクラホマ州ショーニーで行われた、IBF2位決定戦でマキシ・ヒューズ(英)=26勝(5KO)6敗2分=を僅差の判定117-111、115-113、114-114で破り、IBF2位に浮上したばかり。IBF1位にランクされるグスタボ・レモス(アルゼンチン)=28戦全勝(18KO)=は、8月18日(日本時間19日)にアルゼンチン・ブエノスアイレスで、ハビエル・ホセ・クラベロ(アルゼンチン・62.3キロ)=30勝(7KO)10敗2分=と対戦が決まっていたが、前日計量で63.5キロの契約ウェイトを4キロオーバー。2時間後の再計量でも66.5キロまでしか落ちず、試合はキャンセル。

レモスは昨年3月に元IBF世界フェザー級王者リー・セルビー(英)=28勝(9KO)4敗=を5回TKOで破り、世界王座への挑戦権を獲得して以来の試合だったが、このオーバーウェイトにより、ライト級で戦えるのかどうかをまず証明しなければ、プロモーターの信用を得られず世界戦出場は厳しいだろうとの見方が強く、トップランク・ファイター同士の王座決定戦も、大いにあり得る状況となっている。