7月5日(日本時間6日)、英・マンチェスターのマンチェスター・アリーナで開催された、マッチルーム・ボクシング&ワッサーマン興行のメインイベント。IBFインターコンチネンタル・ウェルター級&WBAインターナショナル同級王座決定12回戦。WBO世界同級11位ジャック・カテロール(英)=30勝(13KO)2敗=と、IBFインターコンチネンタル王者でWBO世界同級14位、IBF15位のハーレム・ユーバンク(英)=21戦全勝(9KO)=の一戦は、カテロールが7回1秒負傷判定勝ち。
カテロールは2月15日(日本時間16日)に英・マンチェスターのコープ・ライブ・アリーナで行われた、WBO世界スーパーライト級暫定王座決定戦で、アーノルド・バルボサJr(米)=32勝(11KO)1敗=に12回判定で惜敗して以来の再起戦。
階級を上げたカテロールはサウスポースタイルをクラウチングに構え、飛び込み様の左ストレートを狙う。ユーバンクは足を使い動きながら右ストレート。共に前の手を忙しく動かし、タイミングを探り合うスタート。
序盤戦、共に当てづらい展開の中、カテロールの左ストレートが数少ないながらもヒット。4回、左手を下げカテロールと同じくクラウチングに構えたユーバンクは、左フックをヒット。しかし、共に手数は少ない。

中盤に入っても、忙しく動くユーバンクにカテロールも的を絞れず、両者、なかなか手が出ない。思い切って接近するともつれ合う場面も増え、6回、カテロールは偶然のバッティングにより右目上を大きくカット。ユーバンクも左目上をカットした。
7回開始を前にカテロール陣営は試合を停止させるかのようなしぐさを見せる。その後、ボブ・ウィリアムズ(英)主審は役員席と協議。ドクターの指示を受け入れ、試合を停止。勝敗は負傷判定へと持ち込まれた。スコアは69-65、69-66、69-66。
英国の人気選手カテロールは、バルボサJr戦では120万ドル(約1億3340万円)の最低保証に加え、PPV収入の60%がプラスされ総額400万ドル(約5億7780万円)のファイトマネーを獲得。ユーバンク戦での報酬は、推定75万ドル(約1億830万円)と伝えられている。

セミファイナル。WBOグローバル・ライト級王座決定10回戦。元IBF世界スーパーフェザー級王者ジョー・コルディナ(英)=17勝(9KO)1敗=と、ジャレット・ゴンサレス(メキシコ)=17勝(13KO)1敗1NC=の一戦は、コルディナが判定勝ちで新王者。
10回戦は初めてのゴンサレスは、ジャブから速いワン・ツー。右ストレートをボディに打ち込み、左フックと好スタート。コルディナはじっくりとプレスを掛け、ジャブから右ストレートを打ち込んだ。2回になるとコルディナはプレスを強め、ジャブでゴンサレスを追い、右ストレート、左ボディ。ゴンサレスも左フックを上下に返し、右アッパー。
3回、4回とコルディナは押し込んでジャブから左右ボディ、右ストレートを打ち込む。ゴンサレスは下がりながらも左右フック、右ストレートを見せた。
5回、コルディナはゴンサレスを追い、左フックをボディから顔面に返し右ストレート。一瞬腰を落としたゴンサレスは、左フックからの連打で踏ん張る。

6回、一休みしたコルディナは7回、ジャブで追いゴンサレスのボディを狙う。ラウンド終盤、コルディナの右ボディアッパーでゴンサレスの動きが止まった。8回、プレスを掛けるコルディナだが、圧倒的には追い切れず、ゴンサレスの左フック、右ストレートの抵抗を許す。
9回、攻勢に出るコルディナに対し、ゴンサレスは思い切って打ち合い、左フック、右ストレート。最終ラウンド、コルディナはジャブから、左右フックのボディ攻撃で前進。しかし詰め切れず、ゴンサレスも最後まで手を出し、勝利への執念を見せた。スコアは100-90、99-91、98-92。
コルディナは、昨年5月18日(日本時間19日)にサウジアラビア・リヤドで、アンソニー・カカス(アイルランド)=24勝(9KO)1敗=に8回TKOで敗れ、世界王座から陥落して以来の再起戦に勝利。大きなポイント差が付いたが、被弾も多く、群雄割拠のライト級で頂点を目指すには、スピード、パワーに加え、耐久力でも厳しいと感じさせた。