WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ。王者中谷潤人(M・T)=25戦全勝(19KO)=vs同級6位アルジ・コルテス(メキシコ)=25勝(10KO)3敗2分=。9月18日、東京・有明アリーナ。5月に米・ラスベガスで行われた王座決定戦で、アンドリュー・モロニー(オーストラリア)=25勝(16KO)3敗1NC=を痛烈な最終ラウンドKOで破り王座を獲得した中谷選手の初防衛戦は、2022年9月にWBC世界同級フランチャイズ王者のファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)=44勝(28KO)3敗=に挑戦。ランキング23位の無名だったが、7回に左ボディでダウンを奪われながらも、ジャッジ三者が1、2、3点差とする大善戦で名を挙げたコルテスが挑戦者に選ばれた。
初回、長身サウスポーの中谷選手は慎重な立ち上がりから左ストレートを打ち込むが、コルテスも打ち終わりに必ずパンチを返し、王座奪取への執念を見せる。しかし迎えた第5ラウンド、中谷選手は左ボディアッパーでダウンを奪うと、再開後、連打で2度目のダウンを奪ったが、コルテスは終了ゴングに逃げ込む。
6回、中谷選手のKOが期待されたが、コルテスはこの日一番の右を打ち込み意地を見せる。しかし、9回には中谷選手の左ボディで、この試合3度目のダウン。中谷選手は最後まで丁寧な戦いを見せ、コルテスに付け入る隙を与えない完勝で初防衛に成功。
公式スコアはルイス・ルイス(プエルトリコ)119-106、エフレイン・レブロン(米)119-106、リン・カーター(米)118-107。初防衛に成功した中谷選手をプロモートする帝拳プロモーションの本田明彦会長は次戦について、「統一戦だったら無理してでもやるけど、難しい。そうしたら上(の階級)にいくしかない」とバンタム級に上げて世界3階級制覇を目指すことを示唆しており、来年はバンタム級で3階級制覇を目指す事になりそう。